最弱無敗の召喚士は世界最高の竜騎士となる―― 【2章完結済み】 冒険者のジェイはみんなから『トカゲの召喚士』とバカにされていた。 召喚士として呼び出せる召喚獣は、手の平に乗る小さなトカゲだけ。 誰とも組むこともないジェイは孤独だったため、このトカゲをペットとして可愛がっていた。 召喚獣とはいえ何の役にも立たないただのトカゲ。 これがジェイがバカにされている大きな理由だった。 しかしある日のこと。 いつものようにバカにされながらも一人でクエストをしていると、戦闘中、召喚獣に変化が訪れた。 小さかった体は大きくなり、白銀の竜……バハムートへと姿を変えた。 まだ子供のようだが、強力なブレスに飛行速度はまさしく古代竜そのものだった。 この召喚獣を使い、ジェイは運び屋をすることにした。 「報酬次第で何でも運ぶ」 それが信条のジェイのもとには様々な依頼が舞い込んでくる。 「悪徳領主から財宝を奪ったあと、逃がしてくれ!」 「姫を他国まで安全に運んでもらえないだろうか?」 「勇者パーティを魔王城まで送ってください」 ジェイの仕事ぶりはどれも完璧。 いつしか「運び屋の竜騎士」の噂は王都中に広まっていき、ギルドマスター、騎士団長、誰も頭が上がらない存在となる。 Fランク召喚士、トカゲの野郎……そんなふうにバカにする冒険者たちは、ジェイの正体をまだ知らない。罵ったその口で「竜騎士」への憧れと尊敬を語った。 世界最高の竜騎士は、今日も誰かに頼られ超余裕な日常生活を楽しく送る!
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