高校二年生・広井玉緒は元野球部員。
蝉時雨の降り注ぐ、ある夏の日。
帰宅すると、誰もいない筈の自室から吐息が漏れていた。
ソフトボール部の4番でエース、学年イチの美少女である穂村蘭。
少女はベッドの上で玉緒の名を囁きながら、
その指は切なく蒼き衝動を求める。
瞬間。
汗と吐息が、夏に溶ける────。
一つ屋根の下、少年は憧れの少女と暮らし始め、
境界線は重なり、消えていく……
真に隣の、二人遊戯(だぶるぷれい)が始まる。
大ヒットラブコメ『高嶺のハナさん』の著者が紡ぐ、
“主従の青春”ラブストーリー。